【参考資料付】使用承諾書とは?実際に申請で提出している書類を用いて解説します

風営関係の許可申請を進めていると、ほぼ確実に必要になるのが
「物件オーナーさんの使用承諾書」です。
しかし実際の現場では、
- 「使用承諾書って何のための書類?」
- 「オーナーにどう切り出せばいいのかわからない」
- 「断られたらもう営業できないの?」
- 「まだ内緒で進めても大丈夫?」
といった不安の声を非常によく耳にします。
結論から言うと、使用承諾書は風営許可の可否を左右する超重要書類です。
これを軽く考えてしまうと「物件も内装も完成したのに営業できない」という最悪の事態になりかねません。
今回は、風営関係の申請における使用承諾書の意味、オーナーへの伝え方、そしてよくあるトラブルと対策について、実務目線でわかりやすく解説します。
そもそも「使用承諾書」とは?
使用承諾書とは簡単に言うと、
「この物件を風営営業で使用することを、オーナーが正式に承諾します」
ということを、書面で証明するための書類です。
風営営業(キャバクラ・スナック・ガールズバー・ホストクラブなど)は、どんな物件でも自由に営業できるわけではありません。
用途地域や周辺環境、建物の構造など、さまざまな制限をクリアする必要があります。
その中で警察が特に重視するのが、
- オーナーが本当に風営営業を理解した上で承諾しているか
- 後から「聞いていない」「そんなはずじゃない」というトラブルにならないか
という点です。
そのため、口約束や賃貸契約書だけでは足りず、署名・捺印入りの使用承諾書が必須となっているのです。
深夜営業の届出でも必要になってきた
今までは風俗営業の許可の際に添付していた使用承諾書ですが、最近では深夜営業の届出の際にも添付を求める地域が増えてきました。
用意する手間はありますが、事前準備として用意しておくことで申請がスムーズにもなります。
誰にサインしてもらう必要があるのか?
使用承諾書に署名・捺印をするのは、原則として以下のいずれかになります。
- 物件オーナー本人
- 管理会社が正式な代理権を持っている場合は管理会社
- オーナーが法人の場合は、法人の代表者印
サインしてもらう相手は建物登記簿上での所有者の方、賃貸借契約書の賃貸人からそれぞれ署名捺印をもらう必要があります
物件所有者が数名いる場合には、持ち分の過半数の方から署名捺印をもらうことになります。
ここでよくある注意点として、
- 個人印で出してしまったが、実は物件は法人名義だった
- 又貸し物件で、本当の所有者の承諾が取れていなかった
といったケースがあります。
これらは後から発覚するとすべてやり直しになるため、最初の段階で必ず名義関係を確認するようにしましょう。
オーナーさんへの伝え方がとても重要です
使用承諾書の取得でつまずく最大の原因は、
「オーナーさんへの説明不足」です。
「風営法」「風俗営業」と聞いた瞬間に、強い不安を抱くオーナーさんは少なくありません。
そのため、伝え方を間違えると、内容以前にイメージだけで断られてしまうケースもあります。
おすすめの伝え方は次のような説明です。
- 「警察への営業許可に必要な形式的な書類です」
- 「業態は〇〇で、違法な営業は一切行いません」
- 「深夜の騒音やトラブルが起きないよう、責任を持って管理します」
逆に、次のような対応はトラブルの原因になります。
- 何の説明もせず、突然承諾書だけを送る
- 実際の業態をぼかして説明する
- オーナーに無断で申請を進めてしまう
これらは、後から必ず問題になります。
実際に提出する使用承諾書の例

こちらは実際に弊所で申請する際に使用している使用承諾書です。
赤字の部分を物件ごとに変更します。
申請者名やオーナーの名前等は直筆ではなく、PC打ちで大丈夫です。
「印鑑を押してもらうだけ」の状態にしておけば嫌な顔をされずに済みます◎
オーナーに断られたらどうなるのか?
こは非常に重要なポイントです。
結論として、
オーナーの使用承諾が取れない場合、風営許可は取得できません。
たとえ、
- 内装工事がすべて終わっていても
- すでに家賃を支払っていても
- 求人や宣伝を始めてしまっていても
使用承諾がなければ、営業はできません。
さらに、もし無許可で営業をしてしまうと、
- 営業停止
- 罰金・逮捕
- 物件の契約解除・強制退去
といった、取り返しのつかないリスクが発生します。
つまり、
「オーナー承諾が取れない物件は、最初から風営営業には使えない」
この認識がとても重要になります。
どれも実際によくあるケースで、時間もお金も無駄になってしまう典型例です。
無断で作成し逮捕に至ったお話し
風営許可申請の際に提出した使用承諾書を無断で作成、捺印も偽造しあとでバレて逮捕に至ったというお話を先日、ある警察署の職員さんから聞きました。
なぜ発覚したの??
今回の件では、商業用のテナントではないビルでの申請がされ、不審に思った担当の方が裏どりをした結果、使用承諾書の捺印はオーナー自身がしたものではない!ということが分かったそうです。
もちろん、そのお店での許可は下りず、偽造した本人は現行犯逮捕です。
こうなると前科が付いて、5年間は風俗営業に関われないことになりますので、絶対にやらないようにしましょう。
実務で実際によくあるトラブル事例
実際の現場では、次のようなトラブルが非常に多いです。
- 契約前は「大丈夫」と言われていたのに、使用承諾書の段階で拒否された
- 管理会社はOKだったが、オーナー本人がNGだった
- 法人印が必要なのに個人印で出してしまい、申請が止まった
- バーで申請したが、後からスナック営業に変更して再承諾が必要になった
トラブルを防ぐために必ずやるべき3つのこと
トラブルを防ぐためには、次の3つがとても重要です。
① 物件契約の前に「風営予定」であることを必ず伝える
② キャバクラ・スナック・バーなど、業態を正確に説明する
③ 物件契約と同じタイミングで使用承諾書に署名捺印をもらう
👉弊所ではいつも契約の際に使用承諾書に署名捺印してもらうことは可能か、お客様に確認していただいています。
そうすることで何度も署名捺印の機会を設けなくてよいので、オーナーさん側の手間もカバーできます◎
まとめ|使用承諾書は「営業のスタートライン」
風営関係の許可申請において、使用承諾書は単なる添付書類ではありません。
「この物件で営業していいかどうか」を正式に決める、極めて重要な書類です。
- オーナーとの認識違い
- 書類の不備
- 説明不足
これらが原因で、
「お店は完成したのにオープンできない」
という事態に陥るケースは、実際に後を絶ちません。
少しでも不安がある場合は、物件契約の前段階から専門家に相談することが、結果的に一番安全で一番早い近道になります。
使用承諾書の作成は別料金で対応する事務所が多い中、弊所では使用承諾書の作成も、報酬に最初から含まれています。
作成もスピーディー。希望があれば不動産会社さんと直接やり取りすることも可能。ご希望に沿った進め方をさせていただきます。
忠岡行政書士事務所
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